魔木子先生は、長年安定して活躍されている漫画家さんで、新作に気づくと読んでいますが、
「うらめしや」ももう25巻が出ていて時代の流れを感じます。
江戸の不思議事を解決するうらめしやのお妖が、数々の難事件に挑むというのがメインのストーリーなので、
時代劇物が好きで、怖い話が好きな方には特にオススメです。
お妖さんのちょっと着崩した粋な着物姿も、漫画と侮れないセンスの良さです。
お妖さんは類稀な霊能力を持ちながら、その能力の高さゆえ人々から敬遠されてもいます。
後味悪い逸話もありますが、基本的に人情味溢れるお話が多いので、仕事や人間関係に疲れた夜に、
ビールやワインを片手に読むと、いつの間にか頬に涙が溢れて、デトックス完了でスッキリできること請け合いです。
最初の方の話では、うらめしやにちなんだ幽霊がらみの幽霊退治のストーリー色が強いのですが、
段々と人情話の色合いが濃くなっていきます。
お妖さんのちょっと艶っぽくてミステリアスな雰囲気と、ストーリーの下世話さと人の切なさや哀しさが、
お酒を飲みながら読むのにちょうど良いんですよね。
一話完結なのも読みやすくて、一話読見終わったら勉強しようという時などの気分転換にも最適です。
絵柄が古いので苦手な方がいるかもしれませんが、読んでいるうちにそれを味と感じられるのではと思います。