将棋漫画『ハチワンダイバー』

主人公・菅田健太郎はプロ棋士になれずに奨励会を退会した後に、賭け将棋で日銭を稼ぐ「真剣師」です。

秋葉原にいる女性真剣師である「アキバの受け師」を訪ねて勝負を挑むも完敗し、もう一度将棋の勉強をしようとしますが、部屋が汚いので掃除サービスを利用しますが、メイドさんがやってきます。しかし、そのメイドは「アキバの受け師」でした。

ここから、様々な真剣師との勝負が始まっていきます。

棋士や奨励会員を描いた作品はありますが、棋士になれなかった主人公というのは切り口としては新しく思い、引き込まれました。

また、将棋を指しているだけなのですが、スピード感を感じます。作者が前作でバトル漫画を描いていたので、一手指すごとに殴りあっているような感じさえ覚えます。次の一手に思考を巡らしながら、汗を垂らして苦しんでいる姿などは、こちらも思わず同じ気持ちになってしまいます。

将棋の盤面自体の正確さも魅力です。作者も非常に将棋が強く、プロ棋士が将棋監修についています。戦法の解説や攻め方なども読みながら知る事ができるので「正しい将棋描写」という意味では安心して楽しめます。

物語は街の一角の賭け将棋から真剣師集団である「鬼将会」との戦いへと、どんどん舞台は大きくなっていきます。最強の将棋指しが揃うトーナメントでは、まさに世界規模へと拡大していきます。

そしてタイトルにもなっている、9×9=81マスにダイブする「ハチワンダイバー」と名乗った菅田の成長も目が離せません。

全35巻ありますが、1巻を読んでから一気買いした漫画でした。