男のかっこよさが詰まった心理戦の数々を描いた銀と金について

この漫画は限りなく裏社会の暗部を描きつつも、経済大国で揺れ動く青年やフィクサーの葛藤を描くサスペンス漫画です。
この漫画で舞台となるのは1990年代の日本で、バブル経済が崩壊した後です。
バブル経済が崩壊した時の日本のリアルな金融事情や政治事情をキャラクターが語っていくので、セリフに説得力と重みがあります。それ以上に魅力的なのが、主人公の青年があらゆる相手とギャンブルをしていく事です。
ただギャンブルをするのではなく、ギャンブルにおいてのトリックや心理戦に焦点を置いているので、緊張感が出てきて、夢中になって読んでしまいます。青年の名前は森田鉄雄で序盤は少し金融関連の知識に詳しくないので、少し頼りない感じに見えますが、物語が進むにつれて、たくましくなっていき、洞察力もさえていくので、見どころが多い漫画だと思いました。
ただ裏社会を生き抜くという目的だけでなく、フィクサーとして生きる師匠平井銀二の才能を超えたいという思いがとても熱いので、とても純粋にかっこいいと思いました。
銀と金の作者福本伸行は漫画に麻雀による心理戦の駆け引きを書く事が多い漫画家ですが、この漫画でも麻雀による心理戦を糸が張り詰めたような感じの緊張感で描写されています。
麻雀においての基本的なルールや用語も物語を通して知る事が出来るので、麻雀というゲームに少し興味がある人にもかなりおススメ出来る漫画だと思います。