長期連載のクッキングパパ

週刊モーニングで1985年から長期にわたって、連載されています。
福岡県福岡市を舞台に、サラリーマンである主人公・荒岩一味とその家族や周囲の人々の日常を、料理を通して描いた作品です。

作品に出てくる料理はレシピ付きで、すぐに真似出来るくらいに簡単なものから、家庭では手間が掛かり過ぎるもの、高級過ぎてとても真似が出来ないものと様々なものがあり、中には奇抜過ぎて、どうやって思い浮かんだのだろうと不思議に思ってしまうものまで様々あります。
参考:クッキングパパレシピ

荒岩一味の趣味は料理で、専門教育を受けたことはありませんが、プロ顔負けの腕前をしています。
連載が始まった頃は、女性は結婚したら、主婦になって、家事を受け持つのが当たり前の時代でしたので、料理や家事に堪能という設定はかなり珍しがられたそうです。

荒岩の家族は連載当初は、妻で新聞社の文化部記者の虹子、息子で小学生のまことだけでしたが、のちに娘のみゆきが生まれ、四人家族となりました。
虹子さんは家事がとても苦手な女性で、初期では全く料理が出来ませんでした。物語が進み、ようやく料理が作れるようになりました。

現在では成人していますが、初期では小学生のまことが成長していく様子が少し頼りないけれど、優しい男の子として描かれていました。
みゆきはかなりのおてんば。小学生になってからも変わることなく、登校途中に一人で海に行ってしまい、周囲を大混乱させたこともありましたが、中学生になった現在では少しだけ女の子らしくなりました。

登場人物のほとんどは普通の人々で、些細な日常で起こる恋や悩み、喜びといった出来事が温かく書かれていて、共感しやすいです。
中でも個性を放つのは荒岩の部下でもある田中一です。

結婚して、二人の子どもをもうけてからは、少しは落ち着いていますが、独身時代は、ギャンブルと酒が好きで、かなりルーズな金銭感覚をしていました。給料日前は周囲の人々にお金を借りて、暮らしていましたが、どこか憎めない愛きょうのある人物です。大食漢で、よく荒岩に食事を食べさせてもらっていました。

恋には熱心で、よく告白をしていたようですが、実ったのはのちに奥さんとなった木村夢子先輩だけでした。
コミックスが進むごとに、ゆっくりと、登場人物の立場なども変わっていき、現実世界のように時の流れをしみじみと感じることができます。