赤ちゃんと僕は人生のバイブル

私が小さい頃、6つ上の姉が集めていて読んでいた、羅川真里茂が描く「赤ちゃんと僕」。
母を亡くした小学生の拓也と、その弟実、父春美の3人家族を主とした物語が繰り広げられる内容です。

小さい頃は、どちらかというと実側の目線で読んでいた気がします。まだ甘えたい盛りの拓也が実の面倒を見ているのを、どこか他人事のように見ていた気がします。
家族や友達の間のほのぼのとした笑えるストーリーから、春美と妻由加子の出会いからのストーリー、育児ノイローゼのストーリーなど、中身は幅広い層に支持されるものだと思います。
私が大人になり、結婚し、子供を産み、育児中になんとなく久しぶりに読みたくなり、全巻買い直しました。
10年ぶり、もっとぶりに全巻ちゃんと読みましたが、全く違った角度で、より深く内容を理解しながら読むことができました。

小さい頃は分からなかった、父春美の妻がいない苦悩や、拓也の我慢や実に対してのイライラなど、本当に「わかる〜!」と共感できるものばかりでした。いつのまにか、私は春美や拓也側の目線になっており、実の世話にしんどくなる拓也には、一緒に涙を流しました。
きっとまた私がもう少し歳を重ねてから読むと、もっと深く読み解くことができるかもしれません。

どの登場人物も、愛されるキャラクターであり、それぞれの性格・心情がとても繊細に描かれているので、感情移入せずにはいられません。こんなに全ての登場人物が愛しい漫画は、他に無いと思います。一人一人大事に息を吹き込まれているんだなぁと感じます。
最終巻は特に涙無しでは読めない内容になっていますが、全て読んだ後は心がほっこりあたたかくなるような、家族がもっと好きになるような、そんな漫画だと思います。